多汗症治療    (オンライン診療可能です)

多汗症(ワキ汗)とは


多汗症(脇汗)は、汗の量が非常に多いため日常生活に支障が出ている状態を指します。

原因によって「続発性」と「原発性」に分類されます。「続発性」は発汗の原因になる疾患などがある場合、「原発性」は直接的な原因が特にない場合に該当します。日本皮膚科学会では、原発性局所多汗症を「温熱や精神的負荷の有無いかんに関わらず、日常に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態」と定義しています。

多汗症は発汗する部位によっても「全身性多汗症」と「局所性多汗症」とに分けられています。局所性多汗症は、汗腺が密集しているワキの下、手の平、足の裏などの発汗が異常に多い場合を言います。温熱や疾患といった原因のほかにも、緊張が高まっているような精神状態に影響を受けて発汗量が増加するケースがあります。



多汗症の原因

発汗の原因が突き止められる「続発性多汗症(二次性多汗症)」の場合、全身性の病気(感染症・神経性疾患・糖尿病・低血糖・内分泌代謝異常など)が原因となる場合のほか、外傷や悪性リンパ腫といった局所的な神経障害が原因となる場合があります。また、解熱剤や向精神薬、ステロイドといった服薬中の薬の副作用などによるものも考えられます。

一方で、原発性多汗症と言われるものは、発汗量が異常に多くなる原因が特に明らかにできていない状態を言います。脳になんらかの異常があり、交感神経が優位になりやすいため発汗が促進されているとの考えもありますが、まだはっきりと共通の見解があるとはいえません。

また、原発性多汗症の特徴として、社会的な活動範囲が広く、生産性のある年代における発症率が高いことが挙げられており、対人ストレスなど精神的に苦痛に感じる機会が多い人ほど発症しやすい傾向にあると考えられます。

多汗症の治療


当院では保険で処方できるラピフォートワイプ2.5%を取り扱っております。

次の人は、この薬を使用することはできません。

 ・緑内障の人

 ・前立腺肥大による排尿障害のある人

 ・過去にラピフォートワイプに含まれる成分で

  過敏症のあった人

次の人は、特に注意が必要です。

 ・前立線肥大症のある人

 ・塗布部位(脇の下)に傷や湿疹・皮膚炎等の

  ある人

 ・妊娠または妊娠している可能性のある人

 ・授乳中の人   





ラピフォートワイプ2.5%

・この薬は、原発性腋窩多汗症治療剤と呼ばれるグループに属する塗り薬です

・この薬は、汗腺細胞のムスカリンM3受容体に結合し、アセチルコリンの作用を阻害することで、薬を塗布した腋窩(脇の下)の発汗を抑制します

・この薬は、症状がよくなったら自己判断して使用を中止したり、量を加減したりすると本来の効果が得られないことがあります。医師の指示通り使用し続けることが重要です


使用量および回数

 1日1回、1包に封入されている不織布1枚を用いて薬液を両方の腋窩(脇の下)に塗ります


どのように使用するか

 使用直前に開封してください

 脇をタオルで拭く等、清潔で乾いた状態の腋窩(脇の下)に使用してください

 左右の腋窩(脇の下)に1回ずつ使用してください

 塗布部位をラップフィルム等で密封しないでください

 この薬は1回使いきりです 使用後は、他の人が誤って触れないように注意して廃棄してください

 使用後は、薬がついた手で眼に触れず、霧がかかったような見え方、刺激を感じる等の症状があらわれることがあるので、眼に入らないよう注意してください

 万いち誤って眼に入った場合には、直ちによく水で洗い流してください


塗り忘れた場合の対応

 使い忘れた場合は、気がついたときに本剤1枚を用いて塗ってください。 ただし2回分を1度に使用しないでください


薬の使用中の注意点

 ・眼の調節障害があらわれることがあるので、自動車の運転など、ご注意ください

 ・発汗を抑制する薬であるため、発汗が促進される環境(運動時、気温の上昇)で汗が出ず体温が上がるおそれがあります。熱中症を疑う症状があらわれた

  場合は医療機関を受診する等の対応をおこなってください

 ・妊婦または妊娠している可能性のある人は医師に相談してください

 ・他の医療機関を受診する場合や薬局などで他の薬を購入する場合は、必ずこの薬を使用していることを医師または薬剤師に伝えてください  


保管方法

 ・子供の手の届かないところに保管して下さい

・直射日光と湿気を避けて室温(1~30℃)で保管して下さい 


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